今年もお盆がやってまいりました。新盆は7月、旧盆は8月と伝統の盂蘭盆行事が行われます。亡き人を偲び、都会で働いている人も故郷に帰り、家族揃って御先祖様のお墓の掃除を致します。草を取り、ほうきで掃き、水を掛け、花を供え、線香・蝋燭を立て心をこめて手を合わせ、お墓参りを致します。
御先祖様を大切にする日本人の心が表れています。
しかし、最近では「お墓はいらない」と考え、お墓を建てない人たちが年々増加しています。その原因は、高額である、後継者不足、子供に負担をかけたくないなどです。その代わりとして永代供養、散骨、樹木葬、手元供養などが考えられています。
供養の心は、亡き人への報恩感謝の気持ち、故人の生涯から「業」を学び、それを自分の人生にいかして行くことが、供養の心であると言えます。したがつて、お墓は、絶対になければならないというわけではありませんが、お墓は、御先祖様をはじめ亡き人を永年に供養し、土に返してあげる場所、また供養の気持ちを形に表したもの、故人がこの世に生まれ人生を歩み、そして去って行ったことを示す証であるのが、お墓だと思います。
だからこそ、お盆のお墓参りは仏様に感謝し、御先祖様に恥じない生き方を約束する大切な仏事であり、忘れかけた日本人としての心なのです。
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