曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

三つの供養 [No,1598、3月14日〜3月20日]

愛知県東海市 太光寺住職 佐藤龍真 老師

お彼岸の季節になり、ご先祖様にお参りする時期になりました。この頃になりますと、お墓でよく手を合わせて、ご先祖様にお参りをされているご家族の姿を拝見いたします。私は、そんな光景を見ていますと、とても温かく穏やかな気持ちになります。
 お寺の彼岸法要やお彼岸の行事、または法事などは、ご先祖様や故人をご供養することであります。では、供養という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。
 諸説あると思いますが、今回は私がよく法事などでお話をさせて頂いている供養の意味をお話したいと思います。
 供養という中には三つの供養の意味があると言われておりまして、一つ目は、財の供養と言います。これはご先祖様がおられるお仏壇やお墓に、お花やお線香、お水、そして故人がお好きであった色々なものをお供えしましょうという意味です。
 二つ目は、敬の供養と言います。ご先祖様やご両親を敬いましょうということです。
 故人を偲んで、自分達が受けてきた愛情や御恩を思い出して頂きたいという意味を持ちます。
 最後の三つ目は、行の供養と言います。これは皆様の毎日の暮らしを見つめ直して下さいという意味を持っておりまして、お仏壇やお墓でご先祖様に手を合わせた時に日頃の自分の生活をご先祖様に胸をはって報告できるような生活を送ってくださいという意味です。
 これら三つの意味を併せた事を供養と言っているのです。
 ですから、今後はお寺の行事や法事の際には是非この供養という意味を心に留めて頂きまして、これからもご供養して頂きたいと思います。

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