曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

両手を合わせる心 [No,1602、4月11日〜4月17日]

三重県津市 祥雲寺住職 廣 賞佳 老師

普段、皆様は手を合わせるという動作をしていますか?

「ありがとう・いただきます・ごちそうさまでした・ごめんなさい」

これは人や物に感謝を示すとき、食事をする時、人に謝る時、そして仏壇や仏様の前でお勤めをする時等、人や物に心を伝えるときに自然と手を合わせてこころを伝えます。
人と出会った場合にも、我々僧侶は手を合わせて、「こんにちは・失礼します」と挨拶します。
これらは、両手を合わせて拝む心、右の手に○○(人や、物に対して)の心を頂いて、左の掌に自分の心を込めて、両手を合わしたとき、○○(人や、物に対して)の心と自分の心がぴったりと一つになるのです。
決して、手の中に空洞を作ってはいけません。しかし、体に力を入れすぎても駄目です。なんだか堅苦しい感じですが、慣れれば自然な形が出来てきます。
 インドでは、お互いに手を合わせて
「ナマステー」といって挨拶します。
その挨拶の言葉が「南無」であり、仏さまを拝むときの言葉になったものです。
「南無」というのは、「わたしの心をあなたに差し上げます。そして、あなたの心を頂戴します。あなたと私は一つです」といった意味のインドの言葉です。ですから、(仏壇等)お勤めの最後に手を合わせて、
「南無釈迦牟尼仏」と唱えると良いでしょう。
手を合わせて人に心を伝えることが、自分の動作(習慣)の一つになることによって、相手に対してより深く自分の心を伝える事が出来るのです。

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