曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

回向・えこう [No,1603、4月18日〜4月24日]

三重県伊勢市 高傳寺住職 横山元之 老師

法事の後での事です、その方はお経本を持ち私と同じようにお経を唱えていた方でした。その方が和尚さん、お経とお経の間に和尚さんは何か唱えごとをしていますがあのお唱えは何ですかと聞かれました。
 ああそれは「回向・えこう」といいます。
 字で書くと一回二回の「回・かい」の字と、向こう向かうの「向・こう」の字を書いて「回向と読みます、意味は回り巡らす」という事です、そう「まわりめぐらす」のです供養の為にお唱えするお経や、お供えして頂いた浄財、心をこめて作ったお膳や旬の果物、お菓子やお茶、花やローソク、手を合わせ焼香をする、この有りがたい功徳を「回り巡らせて」供養するという事を述べているのです。
 法事の席でおしゃべりはしていませんか?
 正座がつらいと席を離れたりしてはいませんか?
 子どもは静かにしているのが大変だろうから別の部屋で遊んでいていいよ。
 などの光景を見た事は有りませんか、せっかく今日この日法事につどって戴いた皆さんです、心静かに故人を偲び、今の私の在りようを伝えお供え物が届きますようにとみんなの心を一つにして供養をして戴きたいと思います。
 この思い 「まわりめぐらせて」

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