曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

ありがとう [No,1622、8月29日〜9月4日]

静岡県浜松市 普伝院住職 豊田泰応 老師

いつでも、どこでも当たり前の様に飛びかう言葉ありがとう。
 今の子どもたちも、私たちが子どもだった頃にも親から教えられる幾つかの言葉の一つがありがとうです。
 いつ聞いてもその短い言葉で、お互いの心を優しさいっぱいに潤してくれる言葉だと思います。
 大人になった私も良く口にする言葉でもあり手紙の中にも良く使わせて頂く言葉です。
 特に手紙に書く時は少し「カッコ」良く漢字などを用いてみるのですが、最近発見を致しました!ありがとうを漢字にすると、有る事が難しいと書きます。もう少しわかりやすくお話しをすると、思いがけない出来事、またこんな良縁に合う事はめったに無い事をあなたは私にして下さいました。本来だったら私から先にあなたの事を考え思い、してあげなくてはいけなかったのにあなたは私に先にして下さった。まだ私はあなたを済度していません、救っていません、相い済んでいませんよ!ですからありがとうとなります。
 時には旅行へ行った方から「ハイ」お土産ですよと渡される思い出と品!そう言えば私もそんな所へ行った事があったわと、楽しかったあの時の事を思い出させて下さるありがとう。
 沢山の荷物を両手いっぱいに抱えて開けにくくなったドアをそっと開いて待っていてくれるそんな出来事にありがとう。
 道に迷った時、突然飛び込んだお店に人から優しく丁寧に行き先を教えられた時のホッとした安心にありがとう。
 まだまだ沢山のありがとうはありますが、私たちは常に多くの人達に支えられ救われているんだなと感じずにはいられません。
 最後に一言、人と人をつなぎあう言葉、ありがとう。ありがとうから頂くありがとう。
 皆様、穏やかな毎日を過ごされます様、お祈り申し上げます。

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