曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

命の継続に感謝 [1650 H24年3月12日〜3月18日]

静岡県田方郡函南町 法輪寺住職 川合勝成 老師

先日、ある親子さんが「将来、お墓の面倒を長男に見てもらいたいのですが、まったく感心がない」というのです。
私が、「ご自宅にお仏壇が、ございますか」とたずねてみますと、「我が家には、まだ亡くなった方がいませんので、仏壇は、ありません」と言われました。
私は、「でも貴方には、ご先祖様がいらっしゃいますよね」と言うとその方は、黙ってしまいました。

 現代の社会には、このようなお宅が多いのだと思いました。

皆様は、毎朝お仏壇のおまいりをされていますか。
お仏壇には、ご先祖様が、おまつりされていますね。
お仏壇には、ご先祖様だけでなく、ご本尊様つまりお釈迦様が、おまつりされていて、お寺の本堂と同じだということは、ご存じでしょうか?
 ご本尊様は、すべて命の継続の象徴としておまつりされています。

朝、お仏壇のお水をかえ、お茶をお供えし、炊き立てのご飯をお供えして、お線香をあげ、ご先祖様方に、感謝の気持ちをこめておまいりすることは、とても大切なことなのです。
小さなお子さんが、おられる方は、いっしょにおまいりされることをお勧めします。
そうするとお子さんにもその習慣が、身に付くものなのです。

ある方が、「毎朝、お仏壇におまいりすると、とても気持ちが落ち着き、一日の生活が、整うような気がする」と言うのです。そして、「自分が留守の時は、息子が、誰に教わったわけではないのに、代わりにしてくれる」と言われました。

子供は、親の背中を見て育つといいます。お子さんが、小さいうちに、ご先祖様に感謝する気持ちを身に付ける機会をつくるのも、ご両親のお勤めではないのでしょうか?
皆さんよく考えてみてください。

私たちが、今生きているのは、ご先祖様をはじめ、多くの命の継続があったからですね。

いまならまだ間に合います。明日の朝から少し早起きしてお仏壇におまいりいたしましょう。
そうすれば、ご本尊様・ご先祖様に対するご供養の気持ちが芽生え、子供を育み、自らを整え、お幸せな日々を送ることにつながると思うのです。

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