曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

坐ってみませんか? [1665 H24年6月25日〜7月1日]

愛知県豊橋市 長光寺住職 大村宜永 老師

忙しい社会の中、また孤独な社会の中で私たちは、心を落ち着け、安らぎを得ることができにくくなっているのではないでしょうか
 いろいろな情報が飛び交い、誰を信じてよいのか、本当はどうなのだろうかと思える事が、日常多々あり不安になります。そんな時、仏さまに倣ってみてはいかがでしょうか、生きながらにして仏さまの姿に成るのです、その方法は、とても単純で、ただひたすらに坐るのです。
 
おおよそ二千五百年前、お釈迦様は、坐禅をして悟られ仏陀と成られました。
 私達は、生れながらにして仏性をそなえており、仏さまと同じ行いをすることで安心をえます。その方法が只管打坐でありただひたすらに坐禅をすることです。
 坐禅というと、修行僧が行う堅苦しいものと思われるかもしれませんが、以外に体験された方も多く、始めるのは簡単であります。まず実際に足を組み、背筋をピーンと伸ばし、大きく息をお腹に入れゆっくりと呼吸を整えていただくと、最初はいろいろな事が頭の中を駆け巡りますが、坐ることに徹します、そうしますと次第に体も心も安定してきます。
 
道元禅師さまは、「身心自然に脱落し、本来の面目現前せん」と説かれております。つまり坐禅は身も心も自然とあらゆる拘束から解き放たれ、もともと具わっている自己が現れるとあります。
私たちはこの世で生きている事、生かされている事を実感し、何をすればよいのか、何をするべきかが自然とみえてきます。足を組めない方は椅子に座ってでも結構です、ぜひ自己をみつめて仏さまの門をたたいてみて下さい。

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