曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

お盆の時期に思う [1668 H24年7月16日〜7月22日]

静岡県浜松市 広福寺住職 楠 道寛 老師

私たちは誰の手も借りず、誰にも迷惑をかけず、また、誰とも関わらずに生きていけるのでしょうか?
答えは「否」です。私たちは、誰とも関わらずに生きていくことは出来ないのです。多くの方々との縁とつながっていて、その縁に助けられて、私たちは生かされているのです。
自分の家族や親族、友人、仕事仲間はもちろん、それ以外にも無自覚の内につながっている縁が無数にあります。

例えば、食べるのにも、農家の方々が手塩にかけて育てたお米や野菜を、お米屋さん、八百屋さん、スーパーマーケットなどで買って食べます。もちろん自分で作っている方もおられるでしょうが、作るのにも大地の恵みがなければ一人で作ることは出来ません。

結局は、すべての生きとし生けるものたちの助けなしに、私たちは生きていくことができないのです。そして、それら無数の生きとし生けるものたちの縁に対して感謝するとともに、また、ご自身が他から頂いた縁を今度は、お返しする為の供養が、この7月8月のお盆の時期に行われる施食供養なのです。

皆さんも、お盆供養のお参りでは、ご先祖様だけでなく、私たちを支えてくださった無数の命に感謝し、その冥福をお祈りし、御供養していただければ、ご先祖だけでなく、自分自身への供養にもなるでしょう。

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