曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

目に!見えるもの見えないもの [1711 H25年5月20日〜5月26日]

静岡県 普伝院住職 豊田泰応 老師

私達は常に目に見えるもので物事の良し悪しを判断しています。例えば、大きいもの小さいもの、綺麗な物汚いもの、そしてそこに人間の欲求がからんできますと得な事得でない事というように自分にとってプラスになる事は進んでしますが、マイナスになる事はそこから逃げようとします。しかしそのマイナスになる事を自分以外のだれかが、私達の知らない所で進んで行っている事を考えたことがありますか?仏様の教えの中に功徳を積むという言葉があります。まさしくそんな行いをされる方々のことをおっしゃっているのだと思います。さて、今年も平成25年の新年を迎え大変寒かった月日からあっという間に五月の暖かな初夏を迎えられているかと思います。特に、お正月の月には日本中の老若男女の方々が神仏にお参りをされます。受験を迎えられる若い人たちは希望の学校へ無事に合格できますように!と。お年寄りの方々は自分のことはさておき、家族全員が、病気をせずに怪我の無いように、孫が何事もなく無事に成長しますように!と。祈りは様々ですが、自分の力ではどうにもならない何かへ一心に願いが届けと祈ります。人間は不思議なもので、目に見えるものだけで暮らしているかと思えば、時として目に見えないものに頼りながら日々生活をしているように思います。もしその見えない力が今までの私達のささえになって何事も無く今のこの時間を過ごさせて頂いているとしたならば、これからの私達の人生一日一日を大切な時間と考え無駄なく一生懸命生きていくその行為がやがて私達の命を引き継ぎこの世に誕生してくる子供たちへの目に見えない良縁という大きな力となって後押しをして行くことにつながるのだと思います。

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