先日、飼っていた金魚が死んでしまいました。ちょっと調子が悪そうに見えたので大丈夫かなと思っていた矢先のことでした。飼育の難しい種であることを承知の上で大切に育てていたのですが、突然のことにショックを受けました。もっと早くに対処できていたらと後悔が残っていますし、小さい命とはいえ死というものに向き合わされて改めてその重さを感じさせられました。亡骸は庭に埋めて丁重に供養いたしました。
最近ペットを簡単に遺棄する人が増えているようです。捨てられた動物たちがどうなるのかを調べてみたところ、多くは保健所や動物愛護センターに連れていかれ、一定期間保護された後、引き取り手がなければ殺処分されてしまうそうです。信じられないことにその数は年間何万匹にも及んでいます。それだけ多くの命が平然と奪われていることを知り、心が痛みました。
お釈迦様は不殺生戒といって生き物を殺さないことを仏教の根本に示されました。これは本当に大事なことだと言えます。全ての生き物には生きる権利があり、それに脅威を与えたり、みだりに命を奪うことを助長しないように戒められたのだと思います。
飼い主がただ「かわいいから」とか「欲しいから」という安易な理由で後先を考えずに手に入れた結果、何か不都合なことや気に入らないことが起きるとすぐに放り出してしまうという無責任さが問題なのだと思います。これは命を軽んずる行為に他なりません。
私たちの回りをよく見てみると本当に多くの生命があることに気が付くと思います。それは私たちと何も変わらぬ同じ命なのです。今一度「いのち」というものについて考えてみてはどうでしょう。
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