「今でしょ!」で人気の予備校講師、林先生がある時、テレビで子育ての講義をしていました。
“なんで集中力がないか?集中できる姿勢ができてないからです。なんで宿題ができないか?宿題をきちんと座ってできる姿勢が出来てないからです。「姿勢の良い不良」って見た事あります?やっぱり、姿勢の良い子って成績の良い子が多いんです。”
熱弁していたのは「姿勢」ということでした。「躾」とは身を美しくすると書きます。子供の躾で最も大切なのは「正しい姿勢」。私はそのテレビ番組を見て大きくうなずきました。
というのも、昨年5月の終わりごろ、浜松から帰ってきた翌朝、私は腰痛で布団から起きる事が出来なくなっていました。医者に行くと椎間板ヘルニアと診断され、それからあまり無理な仕事をしないよう一か月ほど安静にしていました。6月、夏前のこの時期動けないというのは非常につらいものです。境内の草は生えるし、お盆の準備もしなくてはならない。夏バテしないように体も動かしたい。そんなジレンマを持ち続けた一か月でした。
腰痛の原因は、姿勢。その頃私は不慣れな仕事を任され、パソコンに向かっている時間が多くなっていました。その際おのずと姿勢が悪くなっていたのでした。お盆の頃には何とか回復したのですが、その後は立っている時、座っている時、車に乗る時、自分の姿勢には以前にまして気を配るようになりました。そんな折、先ほどの林先生のテレビ番組での講義を見たのでした。
坐禅をする際にもまず「調身」ということがいわれます。身を調えると書いて調身と言います。すなわち背骨をまっすぐにして前後左右に偏らない様に姿勢を調えることです。この調身ができてこそ、さらに、息を調え、心を調える、ということが出来るようになるのです。これは坐禅のみならず生活習慣全般に言えることだと思います。
「健全な肉体に健全な精神は宿る。」
身体的に正しい姿勢であれば、精神も正しくなる。その生きる姿勢も正しくなるということです。
ゆがんだ姿勢を改めるのは、今でしょ。
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