曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

お盆にご先祖さまを思う [1774 H26年8月4日〜8月10日]

三重県 法寿寺 住職 `島宏明 老師

 皆さんお盆の季節ですね。お盆は昔から行われている行事ですが、その場所場所で飾り方やおまつり方が違いますね。仏壇とは別に棚を作りお位牌などをすべて出して飾ったり、有名な物ではキュウリの馬とナスの牛ですね。馬に似せたキュウリで、ご先祖様に早く家に来てもらい、牛に似せたナスに乗ってゆっくりと帰ってもらうという意味があります。皆さんのお家ではどんなおまつり方をしていますか?
 お盆には家族や親戚が集まって過ごしたりします。そこでご先祖さまを思い出に花を咲かせてみてはどうでしょう。中にはこの人だれ?ってなっている先祖の方もいらっしゃるかも知れません。そこで話をするとこの人はこうなんだこういう人だったんだとなり代々と受け継がれていきます。
 なぜこんな話をするかというと、思い出したり話をすることでそのご先祖さまが誰かの胸の中で生き続けられるのです。人は二回死が訪れるといいます。一度目は普通に死が訪れるときで、二回目はだれからも思い出されなくなったときに二回目の死が訪れるのです。ですからご先祖さまを思い出して話をして下さい。その人を知らないお子さんやお孫さんでも話を聞けば少しもそのご先祖さまのことが残り胸の中で生き続けられるのです。
一度目の死はだれにも避けては通れません。しかし二回目の死はだれかが思い出してあげればいつまでも訪れずにすみます。ご先祖さまが帰ってくるこのお盆の時期にご先祖さまを思い出し話をしていつまでも皆さんの胸の中で生き続けられるように願いたいです。そして皆さんにも二回目の死が訪れないようにお祈り致します。

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