こんにちは、皆さんお仕事や家事で忙しい毎日をお過ごしのことと思いますが、今日のお昼はどんな食事をされましたか?
最近私が楽しみに見ているテレビ番組に、NHKの「サラメシ」という番組があります。
少々乱暴な名前ですが、色んな職場で働く人たちの昼食風景を、お弁当や馴染(なじ)みの食堂、時には職場の賄いといった話題を織り交ぜながら紹介している番組です。
見ていて楽しいのは、見るからに働く人を支えている、という料理の数々とそれを食べている人たちの元気な笑顔です。
見ているだけで「私もご飯を食べて頑張るぞ」と思わせてくれます。
「働く人の食事」というものに対する敬意と思い入れが伝わってくる番組です。
曹洞宗の食事作法「五観の偈」の四番目に「良薬を事とするは形枯(ぎょうこ)を療ぜんがためなり」というお唱えがあります。
形枯というのは形が枯れると書いて、体が枯れて元気がない様子をいいます。
お唱えの意味は「元気に修行ができるよう、この身を養う良薬として食事を頂きます」ということです。
ところが、サラメシで感じたことを重ね合わせると少し意味合いが変わってきます。
今までは単に修行するこの身は大切だからこのような心構えで、と思っていましたが、では、なぜ修行するのかと問えば、衆生救済、簡単に言えばみんなの役に立つためです。
そうしますと、修行することも働くことと同じ誰かのための行いと言えます。
つまり「五観の偈」で示されることは、食事を頂いた私がどんなはたらきができるか、を問いかけていたわけです。
以前どこかで聞いたことですが、傍(はた)を楽にするから「はたらく」と言うんだとか。
傍を楽にする。食事を頂くとは、そう言うことだったんですね。
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