曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
たのしみ法話

心と心 [1852 平成28年2月8日〜2月14日]

静岡 長命寺 住職 加藤高敏 老師

「お線香は真っ直ぐ立てなさい」と、よく教わりました。何故かと言うと、お線香を真っ直ぐ立てられないのは、自分の心がイライラしていたり、落ち着きがないからです。自分の心を常に真っ直ぐに調えるために、毎日お線香を立てる時は、真っ直ぐ立てるように心掛けなくてはなりません。これも修行の一つです。
 しかし、自分の心をいくら調えても、真っ直ぐ立たない時があります。その時私は師匠にこのように言われました。
 「いくら心を調えて線香を立てても、立てる方の香炉の灰が曲がっていたら立つわけがない。」
 灰の中に線香の燃えカスが残っていたり、灰が固まっていたら、いくら真っ直ぐ立てようとしても、お線香は立ちません。 
 常にお線香を立てる香炉も綺麗にしておかなければなりません。灰を綺麗に調えるということは、相手を真っ直ぐに受け入れる心を調えるということです。これもまた修行です。
 このことは、お線香を立てる時だけの話ではありません。
 人の心と心も、一方が真っ直ぐな心でも、もう一方が曲がった心で接すれば、心と心が通じることはありません。それぞれの心が曲がっていれば、争いになってしまうこともあります。
 相手は常に真っ直ぐな心で向かってくるわけではありません。時には、曲がった心、尖った心で向かってくることもあります。
 しかし、自分だけでも常に落ち着いた真っ直ぐな心で居続けることで、相手と通じ合うことが出来るのではないでしょうか。
 私達は、毎日の生活の中で、真っ直ぐな心を育てる生き方をしていかなければなりません。

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