曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)

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たのしみ法話
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歩歩是道場 [1836 平成27年10月12日〜10月18日]

愛知 本願寺 住職 辻和明 老師

こんにちは。「歩歩是道場」という言葉を聞いた事ありますか?この言葉は、禅語・仏教の言葉です。意味はと申しますと、修行・勉強は道場や学校だけでするものではなく、毎日での生活・行動の全てが、道場であり修業であるという意味です。
例えば、就職して会社に行きながら、往復・行き帰りの電車の中で勉強をして、司法試験に合格し、弁護士になった人や、仕事をしながら、野球をしてプロ野球選手になり、夢を叶えた人がいます。
多くの人は、夢を持っていても、限界を感じてあきらめてしまったり、時間やお金が無い等の理由で夢を諦めてしまう方が多いです。しかし、この禅語・仏教の言葉では、「まっすぐ素直な心を持っていれば、どんなところでも道場、修業をする場所である」と。
修行の場はそれぞれの心の内にあるのだから、場所など関係ない、その行動の、一歩一歩が仏教の修行なのだということです。雑念、あれが欲しいもっと遊びたいという気持ちを払い、無心・心を無にして、打ち込めば、どんな条件にあっても自分を磨いたり夢に近づくことができるはずです。
私もそうですが、「今日は忙しかったし、疲れたから、また今度にしよう」とか本当はもっと良い物が出来るかもしれないのに、「大分頑張ったし、もう夜遅いから、これで充分だ」と、全力を出し切っていない事がありませんか?しかし、そんな時は、「歩歩是道場」という言葉を思い出して下さい。まっすぐ素直な心を持って、いつもより、諦めるタイミングを少し伸ばしてみて下さい。そうすれば、今まで出来ないと諦めていたことが、少しずつ出来る様になり、いつか夢は叶うはずです。そして、素直な心というのは、周りの人を幸せにしたい・誰かの役に立ちたいという気持ちだと私は思います。それでは、失礼させて頂きます。

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