私達は、人に対して常に愛情のある親切な言葉で語りかけることは難しいことだと思います。自分に余裕がないとき相手の荒々しい言動に対して感情を剥き出しにして言い返してしまうこともあるでしょう。
お店の中での関係性でたとえれば、御客の立場からすると店員さんの接客が悪いと強い口調で怒ってしまうことがあったり、店員さんの立場からすると誠意ある対応をしたつもりなのに予想外の御客の態度に腹を立てることもあると思います。
仏教には愛語という教えがあり、愛語とは全ての生き物に対して慈愛の心で優しく丁寧で愛のある言葉を口にする行いです。
そして、人それぞれの状況にあった使いかたをすることが大切です。良いことした人には誉めたり、悪いことした人には哀れんで戒めの言葉をかける。
店員さんの悪い接客に対しても感情的で荒々しい言葉ではなく相手のことを想い愛のある丁寧な言葉で注意したり、御客の反応が思わしくなければ、さらなる慈愛の言葉で対応すれば良いのです。
私達は愛語を実践することに照れもあり、なかなか行うことが出来ないかもしれません。しかし出来る範囲で少しずつでも愛語の行いを広げていきたいものです。なぜなら愛語には敵を降伏させたり、一度出せば覆すことはできない国王の命令ですら、家臣が愛語をもって促し、命令を変えさせたこともあるそうです。もしも、愛語の和が世間に広がっていけば今より良い世の中になるかもしれません。
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