この春、幾度と挑戦し念願の医学部に入学した青年の話をしたいと思います。
彼は、高校では柔道部のキャプテンをつとめ、勉学にも励み、文武両道を備えていました。高校に入学後、スポーツ選手に関わる仕事に就きたいと将来はスポーツドクターになることを決意し、医学部を受験しました。しかし、現役で合格通知を受けることはできず、予備校に通い始めました。家族は、彼の勉強の手助けは出来ませんでしたが、皆が午後九時の北区を待って、全員で夕食時間を楽しみました。そんな生活が二年続き、三度目の浪人生活を余儀なくされた時、家族も周りの方々も、ストレスと精神的なプレッシャーで彼が押しつぶされないかと心配して、他の道を示しました。しかし、彼は「自分にはこの道しかない」と決して諦めず、翌年の受験に向けてスタートしたのです。部屋には高校の恩師からのメッセージ、たくさんの人から頂いたお守り、心願成就の鉛筆、それら一つ一つにどれだけ励まされたことか。
三年目の今年の二月、私立医学部からの合格通知が届きましたが、それで気が緩むことなく、第一志望の国公立の合格に向かって勉強し続けました。彼の合格の知らせは家族はもちろんですが、先生方、応援して下さった周りの方々どれだけ多くの方々が喜んで下さったことか。
彼も自分一人だけで闘っているのではない。常に自分の事を支えて応援してくれる周りの人たちがあって努力できたことに気づかされたことと思います。
私は、彼から最後まで諦めずに努力し続けることの大切さ、そして、お蔭様の力が必ずあることを学びました。
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