先日、ミャンマーへ研修旅行に行ってきました。ミャンマーは人口の85%が仏教徒というアジアの中でも有数の仏教国であります。
そんなミャンマーのヤンゴンから210キロほど離れた標高1100メートルの山の頂上にゴールデンロックという名前の落ちそうで落ちない不思議な岩があります。そこは、ミャンマ一人の憧れの巡礼地で、あり、365日、24時間多くの参拝者お参りに来ているところであります。
そこへお参りに行った時のことです。ガイドさんが、「この岩の中には帝釈天が運んできたお釈迦様の髪の毛が2本入っているのですよ。」と説明してくれました。すると、私たち観光客のある一人が、「実際には入ってなくて、そういう逸話として残っているのですねJとガイドさんに言ったのです。するとガイドさんは、「いえいえいえ、本当にこの岩の中にはお釈迦様の髪の毛が入っているのですよ」少しむっとして答えたのでした。
実際には、岩の中に髪の毛が入っているわけはありません。私はこの会話を聞いていて、ここにお参りに来ているミャンマーの人たちは、この岩の中にはお釈迦様の髪の毛が入っているということを心の底から信じているのだと確信しました。そして、多くの人が熱心に手を合わす姿を目の前にして、私自身このような純粋無垢な信仰心というものを、忘れかけていたのではないかと見つめ直すことができました。
我々日本人は、日々発展する世の中で生活するうちに、科学で証明されたことでなければ信じることができなくなってしまったのではないでしょうか?
悪いことをするとバチが当たるとか、お天道様がみているから悪いことはしてはいけないとか、先人が言われてきた科学では証明されない日本人の心というものを今一度考え直す必要があるのではないかと。
私達は、純粋無垢な信仰心やその中にある日本人の心というものを、子供たちや孫たちにしっかり伝えていくことが大切だと感じるとともに、それが私たち大人の使命であるのだと今回の研修を通しで感じることができたのでした。
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