私の友人の山形県にあるお寺に、様々な問題を抱えた子ども達がお寺に住み込み、立ち直るための「修行生活」を送っているお寺があります。
そのお寺でありました、たとえ話「よい子」のマネをした「悪い子」の話を、6月にわたくしが園長を務める幼稚園の子ども達にしてみました。
この幼稚園のお友達は、み〜んな「よい子」です。でも、もしうそをついたり、もしコンビニに行って万引き、泥棒をした子がいたら、みなさん、この子は「よい子」ですか? それとも「悪い子」ですか? 答えは「悪い子」ですね。
反対に、もし「本当に悪い子」と、いわれている子が、あるとき電車の座席に座っていたとします。目の前に、すご〜くお年を召した方が立っているとします。この子が、お年寄りの方に座席をゆずってあげたとしたら、この子は「よい子」でしょうか? それとも「悪い子」でしょうか? そうですね。答えは「その時は、よい子」ですね。
ののさまが、見ているから、うそをついてはいけませんよ。お友だちとなかよく遊んで、ブランコも順番に乗りましょうね。といった話でした。
時間の流れというと、川の流れのように過去・現在・未来と過ぎていくと考えがちです。しかし時計の針は、「今・今・今」と、時間を刻んでいます。
今日、お話しした、この「よい子」のマネをした「悪い子」では、大切なのは「今この時」、今日一日の過ごし方、この瞬間の「お仕事」とか、この瞬間の「行い」が大切だということです。
よく「修行の中にこそ、さとりがある」と申します。日常の生活に置き換えれば「この一瞬の行いが、その人そのものである」とも言えるでしょう。
皆さま毎日、何か励まれていることはありますでしょうか? これまでお仕事や育児などで、大変、ご苦労をなされてきたと思います。
過ぎ去ってしまった過去や、これから来るであろう 未来に「本当の姿」を見いだすのではなく、今この瞬間を確かに生きることが大切ではないでしょうか。
過ぎ去った過去を悔やむことなく、まだ訪れていない未来を、いたずらにうらやむことがないといいですね。
今日、この時を大切に、授かった大切な命が輝くように、「今」この一瞬の行いを大切に過ごしていただければと思います。
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