人は一人では生きられません。
多くの人や、物に支えられ生かされることによって生きています。
私たちはともすれば自己中心的に生きてしまいます。
何ごとも自分中心に判断しがちにもなります。
そうした原因は、心の三毒、貪(欲望)、瞋(怒り・憎しみ・妬み)、
癡(愚かさ・愚痴・無知)という仏教において克服すべき根本的な
煩悩によって災いの種となるからです。
私たちは自分ひとりの力で生きているかのようにいつも錯覚を
します。
いかに偉大な人でも、一人の力では生きられません。
また自然の恩恵なしにも生きられないのです。
そうした支えや恩恵を仏教では「縁」といいます。
そのご縁を忘れがちになり、当り前だと錯覚をします。
そうすると不満だらけで、他人を信用しなくなり、
生きることがつまらなくなります。
生かされている「縁」を忘れてしまうからです。
今までの生き方をちょっとだけ反省して、他人の恩や自然の恩恵を感じ
てはじめて生きることが楽しくなると思います。
私は、それが幸せの始まりだと思います。
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